こんにちは「ぴよ」です。
10月中旬。
これくらいの時期になると、子どもたちに大人気の「アレ」が地面に落ちてきます。
そう、どんぐりです。
この時期、公園で遊んだ後の子どもの服のポケットを探ると必ずといっていいほど出てくるどんぐり。
あと石(これは通年)。
そんなある日、子どもが友達からどんぐりを貰ってきたと見せてくれました。
あれ?これってもしかしてマテバシイじゃない?
食べられるどんぐりだけど、一度も口にしたことないなぁ。
ということで子どもに友達がどんぐりを拾ってきた場所を聞いてきてもらい、後日そこへ車を走らせてお目当ての木の下を探してみると・・・
おぉ、いっぱい落ちてる!
ぽってりとしたどんぐりのフォルム、たしかにマテバシイです。
子どものネットワークってあなどれませんよねぇ。
感謝しつつ、いい感じの実を探して持ち帰ることにします。
ありがとう、子どもの友達!
おじさんはどんぐりを食べるよ!!
関連記事
マテバシイでどんぐりクッキー(縄文クッキー)を作ったら美味しかった
マテバシイとは?
ブナ目ブナ科の常緑広葉樹。
こんな感じに20cm程度の葉が密に生えて、15mほどの樹高になるそうです。
どんぐりのなる木は落葉樹だという先入観がありましたが、調べてみると常緑樹も結構あるんですね。
クヌギやコナラなどのイメージに引っ張られていました。
基本的にどんぐりにはタンニンが多く含まれているので食用には向かないものが多いのです。
タンニンとは口の中に強い不快感を感じさせる「渋み」の成分。
しかし、マテバシイ・スダジイ・ツブラジイなどはタンニンが少ない(もしくは無い)ので、昔から好んで食されていたようです。
ちなみに「マテバシイ」と名前がついてはいますが、スダジイやツブラジイは「ブナ科シイ属」、マテバシイは「ブナ科マテバシイ属」と別種となっています。
マテバシイの食べ方
どんぐりの選別をする
採取してきたどんぐりの選別を行います。
水を入れたボウルにどんぐりを投入!
水に浮いてくるどんぐりは中身が虫に食われていたり未成熟だったりと、問題のある実であるため取り除きましょう。
沈んでいても微妙に「おしり」をフリフリしているものも中身が傷んでいる可能性があるので、取り除いた方がいいと思います。
残った合格品のどんぐりは流水できれいに表面を洗いましょう。
生で食べてみる
とりあえず殻を割って生のまま中身を食べてみます。
素材そのままの味を感じてみたい。
・・・うん。
コリコリとした食感の甘みのないナッツのような感じ。
たしかに渋みはまったく感じません。
が、生でたくさんは食べたくないですね。
1つ2つで十分です。
なにかしら1工程加えてから食べた方がよい食材だと思います。
ただ、クヌギなどの激渋どんぐりと比べたら食べやすいのは確かです。
炒って食べてみる
では本来の、というか定番の食べ方をしてみましょう。
ごま煎り器やぎんなん煎り器のようなものがあればそれを使ってどんぐりに火を通します。
フライパンでも大丈夫ですが、爆ぜて飛んでくる可能性もあるので蓋などでガードしながら火を通すと安全ですね。
殻の部分にひびが入って焦げ目がついたら完成。
ペンチやぎんなん割りなどで中身を取り出して食べますが、非常に熱いので指のやけどには注意しましょう。
それではいただきます・・・。
生のときに感じたコリコリした食感が、火を通したことによって柔らかくなっています。
モサモサ?モソモソ?といった食感になりました。
生よりは甘さがほんのりと増したような気がしなくもありませんが、でもその程度。
例えるなら「甘みのない(少ない)天津甘栗」のような感じでしょうか。
とても素朴な味ですね。
たくさん食べたいなら火を通した方が生よりは食べやすくなります。
終わりに
以前から食べてみたかったマテバシイを、ようやく口にすることが出来ました。
どんな味がするのか確かめられて良かったです。
近くにマテバシイの木がある場合は秋の風物詩として口にしてみるのもよいかもしれませんね。
試してみる場合は、生で食べるよりはきちんと火を通した方が食材としてのクオリティは上がりますよ。
これなら爆ぜても顔に飛んでくる心配はありませんね!