こんにちは「ぴよ」です。
3月上旬、行きつけの鮮魚コーナーをのぞいていたら変な名前の魚が売っていました。
その名も「じょんじょろ」。
え!?じょんじょろ?
なんちゅう名前だ。
1皿に5匹入って250円。
安い。
名前だけでなく味も気になったので購入してみました。
じょんじょろ(ノロゲンゲ)とは
スズキ目ゲンゲ科に分類され、日本海などの水深200m以上の深海に生息する魚。
体長は30㎝ほどで体全体がゼラチン質で覆われています。
ゲンゲとは「下魚(下の下)」の意味で元々は利用価値がなかった魚のようですが、最近は宣伝効果のためか「幻魚(ゲンギョ)」と呼ばれ人気が出てきたそう。
「じょんじょろ」以外にも「ドギ」「グベ」「スガヨ」など色々な呼び名が地方に存在するみたいです。
どのような意味で名付けられたのか非常に気になります。
じょんじょろを食べる
今回は魚が5匹もいるので「刺身」「唐揚げ」「煮つけ」の3品を作っていきます。
用意したもの
・じょんじょろ(ノロゲンゲ):5匹
・小麦粉:大さじ2
・片栗粉:大さじ2
・水:100㏄
・醤油:大さじ2
・みりん:大さじ2
・砂糖:大さじ2
・酒:100㏄
・きざみしょうが(チューブ):適量
下処理をする
これがじょんじょろ。
いかにも深海に住んでますーって感じの魚です。
細長い体の周囲を淡いゼラチン状のものが覆っています。
うなぎやどじょうのようにヌルヌルしてそうな感じですがそんなことはなく、どちらかといえばむしろプルプルとした不思議な感触です。
例えるなら「赤ちゃんのおむつのおしっこを吸ってパンパンになった吸水ポリマー」の感触ですかね。
わかりづらい?
とりあえず包丁で頭を落として腹を開いたら内臓を取り出します。
うぉ、この魚腹黒いぞ。
流水で背骨の血合い部分や黒いところをしっかり洗い流します。
こう見るとゼラチン質の部分がかなり厚いのが良く分かりますね。
これで下処理はOKです。
刺身で食べる
一番大きな魚を選んで、そこから半身だけ下ろして刺身にしようと思います。
ブヨブヨしていてやりづらいけども、なんとか半分切れました。
皮引きもゼラチンが邪魔をしてやりづらいですがなんとか完了。
指の腹で探ってみましたが身に小骨はありませんでした。
蛸引包丁で切っていたらさらに薄皮が。
どうやら皮引きで取れていたのはゼラチン層だけで、皮の部分は取れていなかったようです。
薄皮を取り除き、身を盛り付けたら完成。
こんな感じの水分が多そうな身質です。
それではいただきます。
・・・なるほど。
見た目から生臭さを多少感じるかとも思いましたが、そういうものはまったくありません。
うっすらと甘みを感じますが、基本はものすごく淡泊な味ですね。
ただ、やはり水分が多めなようで、魚の身としてはものすごく柔らかい部類に感じます。
昆布締めなどにすれば水分が抜けてうま味が増すかもしれませんが、そこまでする魚でもないかなぁといったところでしょうか。
唐揚げにして食べる
次は唐揚げです。
身に下味をつけるか迷いましたが、素材の味を楽しみたいので衣だけつけて揚げることにしました。
ぶつ切りにしたノロゲンゲに片栗粉と小麦粉を混ぜた衣をまぶして油に投入。
一度揚げだとゼラチンの水分で衣が水っぽくなりそうなので、二度揚げで表面カリカリを目指します。
完成!
二度揚げしましたが水分はあまり飛ばず、ゼラチン質のプルプル感が相当残っています。
食べる前に岩塩をさっと振りかけてからいただきます。
・・・うん、やっぱり周りはゼラチンでプルプルですね。
ただし、身の方は適度に水分が抜けたことでしっかりしています。
ホクホクした食感でとても美味しい。
振った塩だけで味が締まって十分美味いです。
煮つけにして食べる
最後は煮付けです。
水を入れた鍋に醤油、みりん、酒、砂糖を入れてひと煮立ちさせます。
唐揚げ同様ぶつ切りにしたゲンゲを鍋に入れたらきざみしょうがを入れて、アルミホイルを落とし蓋にして15分ほど煮たら完成。
どうだ!
味はしっかり染みてそうですね。
それではいただきます。
うん、唐揚げと同じく白身はホクホクでおいしい。
周りのゼラチンはすぐに崩れるので箸でつかみにくいかも。
骨は意外としっかり残っている感じです。
そのまま食べられなくはないけど残した方が無難でしょう。
尻尾の方は細身だからか骨も気にならずにそのまま食べられました。
終わりに
今回は3種の方法で食べてみましたが、この魚のおいしい食べ方は今回の中では唐揚げが正解。
ただし、時間をおくとゼラチンからの水分で衣がふやけてしまいそうなので、揚げたてサクサクの状態で食べた方が良いでしょう。
5匹で250円という安さと唐揚げの美味さを考えるとかなりお得な魚ですね。
次見かけたらリピート購入したいと思います。