こんにちは「ぴよ」です。
いつものように鮮魚店へ足を運ぶと見慣れない魚が陳列されていました。
愛嬌がある顔と言われれば、そんな感じもする魚。
名前は「うしがんこう」と言うらしい。
聞いたことない名前。
煮つけや唐揚げにいいと書いてあります。
しかも値段を見ると1匹150円。
35cmちょいはありそうな魚ですよ?
安すぎない!?
どんな味なのか気になるので1匹購入。
急いでお家に帰りましょう。
「うしがんこう」とは
正式名称は「ミシマオコゼ」と言い、スズキ目ミシマオコゼ科に属する魚。
他の魚を獲る際に混ざって水揚げされるようで、狙って獲るものではないようです。
釣りでも他の魚の外道として扱われることが多い魚で「ウシガンコウ」「ウシガンコ」「ウシアンコウ」「ミシマフグ」など地方ごとにいろいろな名で呼ばれています。
「ウシガンコ」がメジャーっぽいので、ここではウシガンコと呼びます。
ちなみに英名は「Japanese stargazer」。
急にカッコイイ!
星(star)+見つめる(gaze)+者(er)で「天文学者」や「占星術師」の意味。
おそらく海底から上層の餌を探しているだけなのに、星を眺めているなんて言われると途端にこいつがインテリっぽく見えてくるのは気のせいでしょうか。
でも「空想家」「夢想家」の意味もあるようなので、顔つきからしてこちら側が語源であると思いたい。
さばく
まずはスチールたわしを使って表面のぬめりを取っていきます。
うろこはあるのか分からないくらいです。
頭部の左右に鋭いトゲがあるので手をケガしないように注意!
このトゲが「うし(牛)」の角をイメージさせるので、地方での呼び名に「ウシ」がついているんでしょうね。
頭を包丁で落としたら、身を三枚におろします。
腹の部分には太い骨が入っているので骨すきをしても良いのですが、今回はバッサリ切り落としてあら汁に入れてしまいます。
中骨も包丁で切って取り除きます。
左が唐揚げ用、右があら汁に使う部分。
素材の味が気になるので一部は皮を引いて刺身で食べてみることにします。
この魚は傷むのが早いみたいですが、この鮮度なら生で食べても大丈夫でしょう。
刺身用に残したもの以外は、皮ごと食べやすい大きさに切って唐揚げ用にしていきます。
下処理完了!
唐揚げをつくる
用意するもの
・ウシガンコの身
・醤油(大さじ2)
・酒(大さじ1)
・おろししょうが(チューブから2㎝くらい)
・小麦粉(大さじ2)
・片栗粉(大さじ2)
・ビニール袋(2枚)
・サラダ油
味付け
ビニール袋に醤油・酒・おろししょうがと一緒に魚の切り身を入れたら、袋ごと揉んで味をなじませます。
そのまま10分ほど放置。
もう1つビニール袋を用意し、そちらには小麦粉と片栗粉を入れたら均等になるように混ぜます。
唐揚げの衣になります。
味付けを済ませた身を粉が入っているビニールに移して全体に粉をまぶします。
揚げる
油を準備して揚げていきます。
1回目は160℃くらい、2回目は180℃くらいを目安に二度揚げしていきます。
強火にするとすぐに温度が上がり焦げてしまうので温度管理(火加減)にも注意しましょう。
刺身を作る
先ほど下処理が完了した身を使って刺身にします。
先ほどまでは出刃包丁を使っていましたが、皮を引いていくので刺身包丁にチェンジ。
ちなみに私が使っているのは蛸引包丁です。
個人的な感想ですが、両刃の刃物よりも、細身の片刃の方が引きやすいと思います。
皮を引いたら食べやすい厚さに切っていくだけ。
あとは皿に移したら完了。
簡単ですね!
完成
出来上がりです。
唐揚げは焦げずに上手く揚げることが出来ました。
味が付いているのでそのままでも十分ですが、一応わさび塩も用意。
本来生食用ではないので、刺身は少量だけにしました。
それではいただきます!
まずは刺身から。
んー、クセのない白身魚ですね。
見た目通りあっさりとした味。
美味しいけど、正直あっさりしすぎている感じもします。
だから唐揚げや煮つけなどにするんですかね。
生で食べるなら昆布締めなどにすると旨味が増していいかもしれません。
お次は唐揚げ。
見た目はなかなかいい感じですよね?
それでは・・・。
おー、これは美味い!
皮を残したのが正解ですね。
味が付いた身に皮のもちもちした食感が合わさってとても美味しい。
これはいくらでも食べられちゃいますね。
ということで、どちらもあっという間に完食です。
ごちそうさまでした!
150円でこんなに楽しめるなんてウシガンコ、なかなか出来るやつですね。
また購入したい魚です。
番外編(あら汁)
残った骨や頭は、もったいないので鍋に入れてあら汁にします。
ウシガンコは胃袋も食べられるらしいので処理していきましょう。
何か中に入っていますね。
見たいような見たくないような・・・。
エソっぽいものが出てきました。
食べて間もないようでほとんど消化されていません。
これもうろこを落としてあら汁に入れてしまいましょう。
胃袋は裏返しにして包丁でこすり、汚れを落とします。
そのあと適当な大きさに切って鍋に投入。
こんな感じ。
少量ですが肝もあったので鍋に入れちゃいます。
臭み取りに日本酒も少々。
あとは鍋の中の水分が減ったら足し水をしつつ、あくを取ってひたすら煮ていき旨味を抽出。
火を止めたら味噌を溶かして完成!
出来上がりの画像を撮り忘れましたが、おいしくいただきました。
あら汁は何で作ってもだいたい美味しい気がします。
やっぱり骨とか頭の部分に旨味が詰まっているからでしょうか。
捨てるなんてもったいないですよ。
ごちそうさまでした!